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FileMakerとは?中小企業で実際に運用している運用歴8年のアチヒロが基礎知識やできることを解説【ローコード開発】

FileMaker Filemaker
FileMaker

こんにちは!アチヒロ(@achihiro_biz)です。

中小企業で一人情シス兼CADオペ兼営業事務・生産管理などなんでも屋のアチヒロです。私の経験がみなさんの役に立てばと思い記事の執筆を始めました。

あなたはFileMaker(ファイルメーカー)をご存知ですか?

FileMaker(ファイルメーカー)は、Claris International Inc.(旧 FileMaker, Inc.)が開発しているクロスプラットフォームのローコード開発プラットフォームである。

Wikipediaより

Claris International Inc.は、iPhoneでおなじみのAppleの子会社です。

私は実際に中小企業(製造業)でFileMakerで開発された基幹システムを利用しております。

開始からシステムの導入に携わり、まともに運用できない状態から社内で必要な全ての業務や原価計算や稼働率算出等ができるまで委託と開発をコツコツ続け、経営判断に使えるデータの蓄積ができる状態にまで成長させることができました。

アチヒロ
アチヒロ

運用開始時は本当に苦労しました…。

そういった経験から、FileMakerの利点やなにができるのかを専門用語などをなるべく省いて解説させていただければと思います。

また、ユーザー側視点と開発側視点両面から長年見ている経験から、すでにある程度知っている方にも参考になる内容になっているかと思います。

では参りましょう!

FileMakerとは、開発のハードルが低いシステム制作ソフト

初心者でも、形にできるまでのスピードが早いのがこのFileMakerの特徴です。
ハードルが低く、視覚的にも感覚的にも理解しやすい作りになっています。

アチヒロ
アチヒロ

しかし、掘れば掘るほど奥は深いです。できることは無限大。

もちろん覚えなくてはいけない事もあります。ありますが、必要な知識量はそこまで多くありません。あとはやりながら調べながら覚えていくことが可能です。

システム開発が専門のソフトというわけではない

誤解を招く表現で申し訳ないですが、システム開発が専門のソフトというわけではありません。
わりとなんでもできます。ゲームのようなものも作れます。いわばアプリですね。

冒頭でもご紹介しましたが、FileMakerはローコード開発プラットフォームと呼ばれるものになります。
一般的にみなさんが思い浮かべるシステム開発というのは、高度なプログラミング言語を駆使してコードを書き、形にしていくようなイメージを持たれる方も多いかと思います。

しかし、FileMakerは「ローコード開発」です。高度なプログラミング言語は必要ありません。

ローコード開発

ローコード開発というのは、マウス操作(ドラッグ&ドロップ)やキーボード操作だけである程度形にすることができ、必要な処理も高度なプログラミング知識不要で開発が可能です。

プログラミング言語というと、python、Java、C#、SQL、PHPなど様々あります。英数記号が羅列されている理解できないアレです。

FileMakerを扱ってみて私が当初驚いたのが、日本語を多く使うことができる点です。(他のプログラミング言語でも可能かもしれませんが。)データベースを扱う際や、スクリプトと呼ばれる計算式を扱う際に日本語が含めて組む事が可能になります。

みなさんが扱われるデータベースの大半は日本語が使われたデータであると思います。そういったデータを使用しシステム化、アプリ化する際、項目名の日本語をそのまま利用できるのは感覚的に扱いやすいな、とFileMaker初心者の頃の私は感じました。

データベースとは

データベースの方にも触れておきます。データベースとは、下記の表のように項目名とデータが並んだ集合体のようなイメージですね。得意先データや受注データ、品目データ、様々なデータベースが存在します。

顧客コード顧客名住所電話番号メールアドレス
0001アチ野 ヒロ埼玉県さいたま市○○090-******@gmail
0002アチ田 ヒロ助東京都練馬区○○080-******@hotmail
0003アチ川 ヒロト千葉県船橋市〇〇070-******@docomo
0004アチ吉 ヒロ行神奈川県横浜市○○060-******@ezweb
※これらの人物は実在しません

こういったデータベースが増えてくると管理が大変です。保存先を探しに行ってデータを開いて、その中でさらに探して検索して…とそれだけで手間ですよね。

FileMakerであれば膨大なデータをシステムで管理ができますので、ボタンひとつで欲しいデータが見つけられたり、関連データの取得や集計もお手のもの。日々の手間を段違いに減らす事が可能です。

データベース同士を任意の項目でつなげることで関連データの取得が可能です。このようにデータベース同士をリレーのようにつないでいったデータベースを「リレーショナルデータベース」と呼びます。

リレーショナルデータベースでデータベース同士をつなぐ

データベースとデータベースを関連付けてつなぐことで、必要なデータだけを抜き出したり処理を行ったり表示させたりできます。そのようにリレーショナルデータベースを組むことで様々な事が可能になります。

たとえば顧客データベースの「顧客コード」と受注データベースの「顧客コード」をつなぐことで、受注データ上で顧客データの顧客名等の詳細を呼び出す事が可能です。

そのほかには「日付」同士のつなぎ方を工夫して、一定期間のデータのみを関連付けて集計したり、入力した「日付」より以前のデータだけを表示させて履歴を参照できるようにするなど、工夫次第で様々なリレーションが可能です。

このように、リレーションを組む方法もいくつかのパターンがあります。

  • データベース同士を1対1で組むパターン(これを連続させてつなげていく事も可能)
  • データベース1つに対して複数のデータベースを関連付けるパターン
  • データベースに対して同じデータベースを組むパターン(自己連結リレーションシップ)

何ができる?何ができない?

FileMakerは工夫次第でなんでもできる

正直、スキルを深めていけばなんでもできるんじゃないかと思っています。最低でも会社の運営に関わる必要最低限の事でできない事はないと思います。

外部との連携もできますので、Googleが公開している情報をWEB経由で受け取りシステム上に表示させたりシステム内のデータと連携させたりすることも可能です。

FM-1グランプリ2021という大会がありまして、こちらはプロ・アマ問わずFileMakerで作成したAppを集めて評価しようという催しで、これを見ても本当に色々できるんだなぁというのがわかります。

稼働しながらのシステム修正が可能

いくつか注意点はあるのの、稼働中のシステムを直接修正し直ちに不具合を改善することも可能です。

たとえば、表示幅が小さすぎてうまく表示されていない場合や、余計なデータが表示されてしまっている場合など、レイアウト上での修正はササッと直すことが可能です。

実際に修正したシステムを公開し細かい修正が必要になる場面というのは多く、こういった時に即座に対応できるというのは非常にメリットが大きいです。

FileMakerが苦手なこと

数百万件規模のデータが集まるデーターベースになってくると処理に時間がかかります。計算も複雑なものになってくると処理に時間がかかるので、大規模であったり複雑すぎるシステムというものには向かないと言わざるを得ません。

印刷関係の部分も、実際に印刷するプリンタやパソコンの設定によってはスムーズにいかない場合があり、そのへんも弱さを感じます。

ただ、専門的な知識を多面的に持っている開発者であればそのへんもクリアできてしまう可能性はあると思います。

小規模な企業やチームで自らカスタマイズしての運用がオススメ

上記のようなシステムのため、おすすめなのは自分で開発・運用を行い、細かくブラッシュアップを加え運用していくアジャイル開発と呼ばれる形式です。

FileMakerの開発手法はアジャイル開発にすべき

アジャイル開発に対するのがウォーターフォールモデルと呼ばれる手法で、ざっくり言うと初めに全てのシステム化に必要な要件を洗い出して実装(ゴール)に向かう手法です。

水が落ちる、水が流れていく様から一方通行なイメージができると思います。

アジャイル開発はその逆をいくような手法になります。企画とリリースのスパンを短くし、細かく調整や機能の追加を行なっていきます。

どちらも一長一短ありますので、自社に合った手法を採用すべきですが、 フットワークの軽いFileMakerに関してはアジャイル開発との相性は非常にいいです。

実際のシステム運用事例

私が実際に運用しているシステムについてご説明したいと思います。

まず、私の勤める会社は鉄鋼系の製造業となっており、受注〜生産〜配送〜納品までを一貫して行っています。

その中にも在庫管理、発注〜仕入や生産管理、製造工程管理、配車管理など多くの業務があり、それらをシステムで一元管理しております。

やはり一元管理することはメリットが多く、それまで行なっていた無駄な作業をかなりの工数削減することができました。

各データベースで肝となるのは「受注番号」です。受注番号で全てのデータを紐付けます。受注に対して、社内でどういった工程を踏んで納品まで届けるかを可視化することができます。さらにその工程もどの段階なのかをリアルタイムで追うことが可能です。

まとめ

いかがだったでしょうか。FileMakerはシステムに多額の投資ができないが人手も足りない。そんな企業にとって大きな可能性を秘めた希望だと思います。

開発のハードルが低く費用もそこまで高くないとなると導入のハードルとしても低いため、小さく始めて大きく育てるといったビジネスの理想の形といえるのではないでしょうか。

企業の成長に合わせて進化させることのできるシステム。これがFileMakerを自分で開発する非常に大きなメリットになると思います。

以上、参考になれば幸いです!最後までご覧いただき、ありがとうございました!

※私にわかる事でしたらご質問等も受け付けておりますので、下のコメント欄やお問い合わせフォームからご連絡ください。